異形(いぎょう)の勇者「カエル」
見た目と名前からネタキャラ感満載になってしまっていますが
彼は王国を守る為、友の為に魔族と戦っている
騎士道を貫く勇敢な心を持ち合わせたキャラクターです
①彼はなぜこの姿になってしまったのか
②なぜこの姿になっても戦い続けるのか
③そこには彼の悲しき過去が関係しています
今回はそんなもう一人の主人公とも言える
「カエル」の全てを知って頂く記事になっております
ストレートなビジュアルに苦手な方もいらっしゃるかと思いますが
この記事を最後まで見て頂ければ
スマホを天に掲げてカエルのテーマが流れだしてしまうほど
カエルの事が好きになっている事でしょう
それではまず彼の生い立ちから紐解いていきましょう
カエルの生い立ち
彼は西暦600年 中世のガルディア王国でリーネ王妃の護衛をしていた剣士ですが
元々は温和な性格をしており、親友である騎士サイラスに剣の才能を見出され
ガルディア王国の騎士として生きていくことになります
王家に仕えていた為、戦場での経験も豊富で
同じく剣術の達人であるクロノの才能を評価しています。
性格が元々温和だったことも影響しており質実剛健で
仲間には少し荒々しい男性的な喋り方で接していますが
クロノの母親ジナの様に相手が目上の場合、奥方と呼んだり
非常にかしこまった話し方もしています
気になるのは非常にストレートなカエルのビジュアルなんですがこれには
彼の悲しき過去が関係しています
彼は元々は「グレン」という名で
騎士サイラスと魔族の王である魔王討伐の旅に同行し
魔王に相まみえる事になりますが
親友であるサイラスが持つ魔王に対抗出来る伝説の聖剣グランドリオンが折られてしまい
サイラスは破れてしまいます。
そしてグレンは側近であるビネガーの提案により
臆病な姿を揶揄した姿に変わる呪いを魔王に掛けられてしまい
現在のカエルの姿に変わってしまうことになります
変貌した姿は「魔王軍の手先」と疑われることもあり、
彼は魔王を打ち損じた親友を無くした自責の念から歴史の表舞台から姿を消し
「お化けガエルの森」と呼ばれる場所に姿を隠しながら生きていくことになります
そしてリーネ王妃が魔物にさらわれた情報を聞きつけ修道院へ辿り着いた時に
ピンチのクロノとルッカに出会い彼らと共に王妃救出に向かう事になります。
その後カエルは「お化けガエルの森」で静かに過ごしていましたが
中世ガルディア王国では伝説の勇者が現れ、
「聖剣グランドリオンを手に入れるべく冒険の旅に出た」
という噂が飛び交っており
魔王討伐の手がかりを探し、噂の勇者タータが持っていた勇者の証である
勇者のバッチを入手したクロノたちと再会し魔王討伐の協力を頼まれますが
本来の勇者のバッチの持ち主である彼は意気消沈した様子で
「自分は勇者などではない、どうすることもできない」
と協力を拒みます
そんなカエルを見たクロノたちは彼を奮起させる為に
魔王との戦いで折れてしまっていた伝説の剣グランドリオンを復活させ
改めて協力を申し出ますが、カエルはこの期に及んでまだ少し考えさせて欲しいと言います
ここで10年もの間
後悔と無力感に苛まれて世を儚む日々を過ごしていたことが明らかになります
そして一夜が明け
「俺にどこまでやれるのか分からないが・・・行ってみよう魔王城へ・・・」
と言いカエルは未だどこか迷いを伺わせながらも、再び魔王に挑むことを決心するのでした
過去との決別 魔王決戦
そして魔王城へ向かう為に魔岩窟へ向かい入口を開ける際に
カエルのゲーム内屈指の名場面が始まります
「我が名はグレン!サイラスの願いと志
そしてこのグランドリオン今ここに受け継ぎ、魔王を打つ!」
このセリフと共にカエルのテーマが流れる所は好きな方も多いんじゃないでしょうか
むしろこのシーンがカエルのピークかもしれません(笑)
そしてグランドリオンを手にしたカエルは魔王と相まみえる事になります
この魔王を倒す為に必要と言われている伝説の聖剣グランドリオンですが
一体どんな剣なのか解説していきましょう
伝説の剣グランドリオン
誕生したのは古代(B.C.12,000)のジール王国
その原型は「ドリストーン」で作られた「あかきナイフ」
海底神殿で女王ジールの計画を止めるために
ラヴォスエネルギーを集める装置「魔神器」を破壊するべく
これと同じ素材で作られた赤きナイフが使われたが
「魔神器」に刺さった際にラヴォスエネルギーを吸収して
赤きナイフは長剣であるグランドリオンの姿へと変じた。
製作者は命の賢者ボッシュであり、ドリストーンの性質によりボッシュの想いが宿り
精霊として生まれた「グラン」と「リオン」と「ドリーン」が実体化しています
ジール王国崩壊後、どのような遍歴を辿ったのかは明らかにされていませんが
中世A.D.600年では伝説の聖剣としてサイラスの手に渡っていましたが
魔王との戦いにおいて折られてしまい、デナドロ山に忘れ去られたまま
剣に宿っているグランとリオンのが相応しい持ち主を待っていました
そして2人に認められたクロノとボッシュの手で修復され
晴れてサイラスの親友グレンの手に行き着き彼の使用する武器として大冒険に活躍することになります
ちなみにグランドリオンと共に「勇者バッジ」を装備するとクリティカルヒットの確率が上がり
DS版で追加された「英雄バッジ」は、「勇者バッジ」の効果に加えて
消費MP半減の効果が付与されるんですが
正直な所、序盤は勇者のバッチがないグランドリオンは使い物にならないので
アクセサリの自由度がないのが残念だったんですが
皆さんはどんなアクセサリ付けてましたか?
最初にカエルの手に渡った時点ではまだ完全な力を取り戻しておらず
彼にまつわるサブイベントをクリアすることで真の力を取り戻し
通称『新生グランドリオン』となり、彼の最強武器になります
このサブイベントはの内容はチョラス村の北にある廃墟には幽霊が出るという噂を聞きつけ
その真相を確かめに行く所から始まります
現代のチョラス村廃墟でその幽霊と遭遇しますが
それは他でもない、サイラスでした
勇者としての力を持ちながら魔王を倒す事ができず、
友人を助ける事もできず、国を救う事もできず、
無念のまま業火に身を包まれて命を落としたサイラスは
怨念となって400年以上彷徨い続けていたのでした
見境なく襲ってくるため一旦は戦闘になるものの、
あまりに強すぎる無念からかどんな攻撃も通用せず
中世に戻って彼の魂を鎮めなければ
永遠にこのままだと悟ったカエル達は、中世のチョラス村に向かいます
そして最奥部にあるサイラスの墓を前にして、カエルは自らの心の中を吐露し始めます
元々争いが嫌いだった彼は、喧嘩をしても
「殴り返したら向こうだって痛がる」と無抵抗なイジメられっ子でした
剣の腕そのものはサイラスも一目置くほどでしたが
実戦では震え上がってしまうほど臆病な性格で
イジメられるたびにサイラスに助けられる日々が続いていました
そしてそれは魔王との戦いでも同じことが起こってしまい
サイラスがグレンを庇って魔王の炎に焼かれ、命を落としてしまいます
そのため、ずっと彼に負い目を感じ、罪滅ぼしの為に戦っている面があり
魔王討伐の際にはっきりとサイラスの意思を継ぐと宣言して剣を手に取りましたが
それでもまだ心の奥底では吹っ切れておらず、迷いがあるまま戦っていました
グランドリオンが伝説の剣でありながら中盤以降の一般武器にも劣る能力しか無かったのは、
ゲーム的な都合だけでなく、このカエルの精神面での迷いが原因であると明かされます
しかしここにきてサイラスの怨霊に遭遇することで自らのトラウマに向かい合い
今度こそ過去を断ち切る決意をします
そのカエルの決意に呼応してグランドリオンが「グラン」と「リオン」の姿に戻り、
カエルに真実を教え、再び合体して剣の姿になった時は、見違えるほどの輝きを放つ剣になり
真の強さを得た事で、彼は紛うこと無き勇者としての力を手に入れます
グランドリオンの刀身と同じく、眩しい輝きを放つ心を持って・・・
ゲーム内での性能
ゲーム内のカエルの性能を一言で表すとすれば早熟のサポート役と言った所で
序盤から全体の回復技も習得し、魔法で攻撃も可能なので
とりあえず入れておけばパーティが安定する万能型のキャラクターです
マールと同じく水属性で氷魔法を使うのに対して
カエルはウォータやウォータガなど水の魔法を使いこなします
ステータスはクロノと同様に魔力の伸びが悪く
力の伸び率もイマイチで他のステータスも平均的で良く言えば万能
悪く言えば器用貧乏といったステータスになっています
その為、序盤はグランドリオンと勇者のバッチのおかげである程度火力が出ますが
終盤はカエル落としがHP依存な事も相まっていかんせん火力不足に悩まされ、
控え率ナンバー1を争う出番の無さになるキャラクターです
唯一の希望はマジックカプセルで魔力をカンストさせ
ルッカとの連携技カエルフレアを使えば
容易に9999のダメージをたたき出せるバランスブレイカーになる事も可能です
そんなバランスブレイカーにもなれる世界一カッコ良いカエルも実は
クロノトリガーの制作陣が手掛けた「アナザーエデン」にも登場しています
アナザーエデンではカエルのビジュアルのサイラスという名前で登場しますが
至る所にクロノトリガーやクロノクロスのオマージュが散りばめられており
クロノシリーズ好きにはたまらないキャラクターに仕上がっているので
気になる方は実際に自分でプレイして体験してみてくださいね!
カエルの呪いについて
ここまでカエルについて様々解説してきましたが、
気になる彼のカエルの呪いは作中でどうなるのか、お話しておきましょう
魔王城で魔王と相まみえる事になりますが
ラヴォスが目覚めてしまい、魔王を倒し損ね
ジール王国崩壊後の北の岬にて再び相まみえることになります。
この際にプレイヤーは2つの選択肢を選ぶことが可能で
1つはこの場で魔王と決着をつける事。
この時のメンバーにカエルがいると、魔王とカエルの一騎打ちが可能で
実際の戦闘モードに入りますが魔王は別に強化されている訳でもなく
カエル一人で十分勝利する事が出来る様になっています
ここで勝利するとクロノを生き返らせる可能性と
カエルにかけた呪いはいずれ解けることを言い残し、魔王は絶命します
2つ目は、魔王との決着を後回しにして手を組む事
「今ここでお前を殺しても何にもならん」と敵意を理性で抑えたカエルは、
クロノのために仇敵の魔王と一時的に協力関係を結ぶ事を選びます
以降、魔王が実際にパーティメンバーとして加わることになります
魔王と決着をつけ人間に戻るエンディングを迎えると
人間に戻ったカエルを見る事が出来ますが
PS版以降は魔王を仲間にしても人間に戻るエンディングを迎える事が可能になっています
またカエルのままリーネ王妃と結ばれるエンドも存在するので一見の価値ありです!
ちなみに人間に戻ったカエルはルッカが惚れそうになるほどイケメンらしいです
さいごに
クロノトリガー内でも屈指の人気キャラカエル
彼がなぜ世界一カッコ良いカエルと言われるかお分かり頂けたでしょうか?
見た目はトノサマガエルっぽい、
いやダルマガエルっぽい見た目ですが作中での数々の名言や
普通の人間より人間らしい心の持ち主である部分が
世界一カッコ良いと言われる理由ではないでしょうか
皆さんが好きなカエルの最高にカッコ良い名言を是非コメントで教えて下さいね
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